「第九をうたう会」に入って

バス 雨宮 尊史

第九を歌おうと思った最初のきっかけは、あるオーケストラのプレコンサートで司会をしたことでした。普段、私は市民オーケストラでファゴットという楽器を担当しているのですが、その時は司会も頼まれました。マイクを使う予定でしたが間に合わなく、そのまま喋り出したのですが、自分の声が全く通らなく、ただ怒鳴っている感じになってしまいました。「声をちゃんと出す、声を通す」ということを調べていくうちに、歌うのが一番いいということになり、歌をやってみようと思いました。
それまで歌にはあまり興味がなく、器楽中心だったのですが、第九は交響曲ということもあり馴染みやすく、また数年前にオーケストラで何度か演奏しているので、第九を歌おうと思いました。
「多摩市民『第九』をうたう会」とは、過去に共演させていただいたことでご縁があり、また複数のオーケストラと共演されていることに魅力を感じておりました。初心者でも受け入れてくれるということで、一度は歌ってみようと決心しました。
実際うたってみると慣れないこともあり、息が足らなくなったり音程が分からなくなったり、また歌詞に気を取られて強弱が付けられなかったり、いろいろと問題が出てきました。
考えてみると、歌は中学生以来うたっていなかったので、なにか新鮮な感じで、楽器を使うのとはかなり違うことを、身をもって知った貴重な体験でした。
「第九をうたう会」に入って感じた印象は、初心者にもやさしく分かりやすい指導や、皆さんの歌に対する情熱、歌声の強さでした。
また練習の参加率も高く、何度も歌っているであろう第九に対しても、最初から丁寧に作り上げていく姿勢に、感銘を受けました。
これから本番まで、暗譜等まだまだやらなければならないことが沢山ありますが、本番まで頑張りたいと思います。

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